保険治療について
整骨院・接骨院は、昭和45年に制定された柔道整復師法によって免許を受けた柔道整復師が、柔道整復術によって外傷による運動器の損傷(ケガ)を治療する施設です。
柔道整復術は、保険のきく整体・マッサージではありませんので、ケガとして各種保険が適用されるためには『いつ』『何をして』が明確である必要があります。
≪以下の場合、自費診療となります≫
- 仕事や日常生活の疲れへの施術は、慰安行為にあたります。
- 原因が不明な場合は、ケガであると判断できません。(もしかすると専門医が扱うべき病気が潜んでいることだってあります)
- 慢性症状の場合、患部に原因があるとは限りません。全身はつながっていますので、全身のバランス調整をおすすめします。
接骨院と整体とマッサージの違い
接骨院/整骨院
骨折・脱臼・打撲・捻挫・肉離れなど損傷した運動器の機能を回復させる。患部の固定および物理療法(電気、温熱)や手技療法(マッサージ、ストレッチング)などが主な仕事。各種健康保険取り扱い。対象は局所。
あんま指圧マッサージ
筋肉を押したり揉んだりして、コリをほぐし血行をよくして苦痛を癒す手技療法。筋肉の疲労を回復させるのが主な仕事。医師の同意があれば健康保険の適用も可能。対象は局所~全身。
整体
主に肩こりや腰痛などの慢性症状を改善させる手技療法。背骨や骨盤の歪み、筋肉のバランスを整えることによって、自然治癒力を高めることが目的。対象は全身。
各種保険について
健康保険
スポーツや転倒など、原因がハッキリしている急性の負傷には、健康保険が適用されます。例えば、ギックリ腰・寝違い・捻挫・打撲・肉離れなどです。
※テーピングや包帯などの消耗品には、使用量に応じた実費をいただきます。ご了承ください。
労働災害保険や通勤災害保険
仕事中や通勤・帰宅途中での負傷には、労働災害保険や通勤災害保険が適用されます。
仕事や日常生活での疲れ・負傷原因が不明の場合・慢性症状には、健康保険が適用されませんので自費診療になります。
労災保険とは
労災保険は、労働者災害補償保険法(以下「労災保険法」という。)に基づく制度で、その目的は、「業務上の事由又は通勤による労働者の負傷、疾病、障害 又は死亡に対して迅速かつ公正な保護をするため、必要な保険給付を行うほか、労働福祉事業として、被災労働者の社会復帰の促進、当該労働者及びその遺族の 援護、適正な労働条件の確保を図り、もって労働者の福祉の増進に寄与すること」とされています。
労災保険Q&A
Q)業務中の災害はすべて労災保険から補償されるのでしょうか。
A)労災保険の対象となる業務上の災害とは、業務と災害の間に相当因果関係がある災害、すなわち、業務起因性が認められる災害をいいます。
したがって、業務中に発生した災害であっても、業務起因性が認められない場合には、労災保険の対象とはなりません。
Q)昼休み中に食事のため会社の外に出てケガをしたのですが、労災保険の適用はあるのでしょうか。
A)休憩時間については、労働基準法第34条第3項により、労働者が自由に行動することが許されており、その間の個々の行為自体は労働者の私的行為といえます。
したがって、休憩時間中の災害については、それが事業場施設(又その管理)の状況(欠陥等)に起因することが証明されない限り、一般には、業務起因性は認められません。
今回のケースは、休憩時間中に食事のために外出して怪我をしたということですから、この行為自体は、一般に私的行為と考えられます。
また、事業場施設を離れ、外出して怪我をしたということから、事業場の設備の不備または欠略が原因になったとはいえませんので、その間の災害について業務起因性は認められません。
Q)先日、ライン作業で同一場所に座って部品を組み立てている従業員(勤続5年)が、腰痛になり1ヶ月ほど入院することになりましたが、労災になりますか。
A)腰痛については、実際に転倒や転落などを伴って発症する災害性腰痛とご質問のような災害を原因としないで発症する非災害性腰痛の二つがあります。
そのため、腰痛が業務上疾病となるかどうかについても、この二つの要素に分けてそれぞれ認定基準が示されています(昭51・10・16日基発第750号)。
ご質問は、非災害性腰痛に該当すると思われますので、非災害性腰痛に関する認定基準についてみてみます。
非災害性腰痛には、(1)腰部に過度の負担がかかる業務に比較的短期間(おおむね3ヶ月から数年以内)従事する労働者に発症する腰痛、(2)重量物を取 り扱う業務又は腰部に過度の負担がかかる作業態様の業務に相当長期間(おおむね10年以上)にわたって継続して従事する労働者に発症した慢性的な腰痛の二 つがあります。
ご質問では、勤続年数5年ということですから、(1)に該当するか否かが問題になります。(1)の要件に該当する業務は次のような業務とされています。
1.おおむね20キログラム程度以上の重量物又は軽重不同の物を繰り返し中腰で取り扱う業務
2.腰部にとってきわめて不自然ないし非生理的な姿勢で毎日数時間程度行う業務
3.長時間にわたって腰部の伸展を行うことができない同一作業姿勢を持続して行う業務
4.腰部に著しく粗大な振動を受ける作業を継続して行う業務
以上のことから、このケースをみてみますと、長時間いすに座って作業をしていることですから、前記3.に該当する可能性があります。
しかし、その作業がどのようなものなのかについては、ご質問だけではわかりませんが、仮に前記3.の要件に当てはまるような状態であれば、業務上疾病の可能性があるといえるでしょう。
Q)出張の移動中に交通事故に遭い負傷したのですが、労災保険の適用はあるのでしょうか。
A)出張中は、その用務の成否や遂行方法などについて包括的に事業主に責任を負っているため、特別の事情がない限り、出張過程の全般について事業主の支配下にあるといってよく、その過程全般に業務遂行性があると認められます。
しかしながら、出張中は事業主の管理下を離れているから、その個々の行為については事業主の拘束を受けておらず、出張者の任意に委ねられているため、その間には、様々な私的行為が行われ得るものであり、また、出張の性質上、ある程度私的行為が介在し得ます。
したがって、出張中の個々の行為については、積極的な私用・私的行為・恣意行為等にわたるものを除き、それ以外は一般に出張に当然又は通常伴う行為とみて、業務遂行性が認められることになります。
今回のケ-スは、出張の移動中の交通事故ということですが、例えば、酒に酔っばらって交通事故に遭つたとか、私的目的で通常の又は合理的な順路を逸脱し ている間に交通事故に遭った等の場合には、業務遂行性が失われているため、業務上の災害とは認められないことになります。
財団法人 労災保険情報センター http://www.rousai-ric.or.jp/
自賠責保険(自由診療)
交通事故による負傷には、自賠責保険が適用されます。
交通事故請求の基礎知識
自賠責保険(強制保険)とは?
自動車損害賠償保障制度(自賠法)により、自動車やバイクに対して、その運行による人身事故について加害者の損害賠償責任を強化し、被害者への損害賠償を確 保するため加入が義務づけられている。支払い対象は、基本的に対人損害のみ。ただし、被害者の過失が70%以上ある場合は減額、100%のときは対象外。
被害者一人に対する支払い限度額
【死亡】最高3000万円
【重度後遺障害】最高4000万円
【障害】最高120万円(含む治療費・休業補償・慰謝料)
自賠責保険にも任意保健にも届出が必要?
救急車で病院に運ばれる場合は自動的に人身事故扱いになりますが、後から首の痛みなどが表れた場合では、交通事故証明書がなければ保険の請求はできません。体の異変を感じたら、すぐに病院で診てもらってください。
事故発生から日数が経過すると、警察が人身事故として取り扱ってくれない場合もあるようです。そんなときは「人身事故証明書不可能理由書」を提出することで請求することもできます。
任意保険とは?
民法をもとにした賠償保険。治療費・休業補償・慰謝料を合わせた金額が自賠責保険の限度額120万円を超える場合や自動車やガードレールなどの物損の賠償には任意保険を使う。過失の割合によって減額される。
特約違反(家族限定や年齢限定など)があった場合や車を貸した友人が事故を起こした場合では任意保険は支払われない。
健康保険と自賠責保険では施術内容は同じ?
次のようなケースでは健康保険を使うことが被害者のためになります。
- 被害者の過失割合が70%を越える場合
- 加害者が任意保険に加入していない場合
- ひき逃げの場合
しかし、上記のケースに当てはまらない場合には、健康保険を使っても被害者のためになるとは言えません。支払いが抑えられる損保会社は得をすることになります。
施術費の安い健康保険を使いたい損保会社は「健康保険も自賠責保険も治療内容は同じだから、治療費を安く抑えたほうが得ですよ」と言うでしょう。確かに病院ではそうなのですが、接骨院では自賠責保険は自由診療になりますので施術内容は異なります。
歯医者さんで新しい歯を入れた経験のある方はわかると思いますが、保険診療の歯と保険のきかない自由診療の歯では、その歯の材質に大きな差があったはずです。
当院でも保険診療と自由診療(自賠責保険)では施術の質が変わりますので、早くしっかりと治したいのであれば、自賠責保険での施術をおすすめします。交通事故による損傷の治癒には精神的なケアが不可欠だと考えていますが、保険診療ではできることに限界があるのです。
損保会社は、接骨院に通う程度の損傷なら1~2ヶ月で治るものだと事務的に決めつけているようです。しかし交通事故の被害は、肉体的な負担はもちろんですが精神的なショックの方が大きいのです。人間対人間のトラブルは感情対感情のトラブルですから柔軟な対応が必要です。
慰謝料とは?
被害者が事故によって受けた精神的な苦痛に対して支払われる賠償金のことで、自賠法では1日につき4,200円と定められています。
算定方法は、「実治療日数」を2倍した数と「治療期間」の日数を比べて少ない方の日数に4,200円をかけます。
例えば「治療期間」が60日で「実治療日数」が22日だったとすると、実治療日数22日×2=44日と治療期間60日を比べると少ない方は44日ですので、44×4200=184,800円となります。
診断書の発行は?
診断書というのは医師が発行するものです。接骨院で発行する施術証明書は、警察などの公的機関でも認められており有効です。

